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Paavo Tynellの照明




Paavo Tynell(1890〜1973)は、1910〜60年代にフィンランドで活躍した工業、照明デザイナーであり、Alvar Aaltoと共に、パイミオサナトリウムの主要プロダクトを制作するなど、フィンランドモダニズムの礎を築いた一人です。


元々は主に真鍮を使った金工職人(技術者)であったPaavo Tynellは、後にその類まれなセンスで、多くの照明デザインを設計していくこととなります。


契機となったのはTynell28歳の時。
自身がチーフデザイナーを務めたTaito社(1918〜53のちIdman社)が設立されます。
立ち上げには彫刻家や銀細工師なども招き入れられ、新たな意匠と共に、照明以外の様々な金属製品も制作していきます。



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pendant lamp A1965 lime green



もちろん、その中でも彼のデザインした照明は、今までにない優雅さ、繊細さ、高級感に溢れ、多くのフィンランド人を魅了していくことになり、国内では高い評価を受けます。
(一部ではそのフェミニンさを嘲笑するものもいたそうですが、彼は気にもかけなかったそうです)


しかし同時期に、北欧デンマークで活躍したもう一人の照明デザインの天才、Poul Henningsen(1894〜1967)の影に隠れ、世界的に彼の名が轟くことはなく、いまだ日本の中でも彼を知るものは多くありません。




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Paavo Tynell and Alvar Aalto Perforated Brass Pendant Light for Taito Oy

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MODEL 9068

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K2-20 


それでも近年、デンマークのGUBI社から復刻されるなど、Paavo Tynellのデザインは世界的に再評価されつつあります。


さらにTaito社時代に制作されたヴィンテージ照明は、海外の美術オークションなどで、アートピースとしてコレクターが高額落札するなどその希少性は高く、
現在、世界的に入手することが極めて困難な状況となっております。




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Desk Lamp 9222



しかし、こうして改めてTynellの照明を見返すと、その美しさに感嘆してしまいます。
今後、彼のようなデザイナーが生まれることはないのかもしれません。



 PaavoTynell の照明は本当に美しい?!と思った方は、
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フィン・ユール邸 視察


フィン・ユールは言わずと知れたデンマークの家具デザイナーの巨匠ですが、アアルト好きの私にはあまり縁がなく、今まで彼の椅子も所有したことはありませんでした。


しかしながら、その彫刻的なフォルムは、見るもの全てを唸らせるには十分な完成度であることは疑いようがありません。


さらに有名なのが、彼が30歳の時に建てた自邸。これを飛騨高山に再現したというので、ぜひ一度、勉強のために伺いたいと思い、ようやく今年、その視察が実現いたしました。



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モンドリアンカラーの外観はポップで、爽やか。レンガに漆喰を施した壁とよくマッチします。






また、空間を十字にクロスさせた室内は、視覚的な面白さもありますし、扉の収まりや、間口の角度など、ディティールも美しく、彼のこだわりを随所に感じられました。



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アアルトと同じく北欧出身で、アスプルンドの影響を受けたというフィン・ユール。光の取り込み方や外部との関係性などアアルトと共通する部分もあり、親近感も沸きます。



同時に、フィンランドにはない職人の高い技術が伺え、同じ北欧でも全く異なる文化であったことを再認識させられました。






※このフィン・ユール邸を高山に建てるにあたって、キタニの社長、会長さんの苦労や努力、情熱などを学芸員さんに教えていただき、感銘を受けましたので、微力ながら賛助会員にならさせていただきました。この素晴らしい事業がより長く続くことを願っております。





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青木豊『歩く花嫁』


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毎回、青木豊の作品鑑賞は、私にとって「観る」というよりも「浴びる」の方がしっくりくる。




とはいえ、抽象表現主義の巨匠、マーク・ロスコの奥行きあるレイヤーに溶け込んだ哲学や感情の放出とは真逆に、不思議と青木本人の感情をキャンバス表皮から感じ取ることができない。







むしろ、青木自身が主体的に描いているというよりも、何か漠然とした絵画の神のような、はたまた歴史の連続性から得られた伝統的な感覚に衝き動かされて創作しているのではないか、といった印象を受ける。




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青木本人の「頭の中で音が鳴ったときに完成したことを知る」という言葉にも、その客観性が垣間見られるし、マルセル・デュシャンの「階段を降りる裸体no2」を想起した感覚からや、美術史の文脈に対しての向き合い方とその姿勢からも客観性が伺える。





ゆえに、青木は闇雲に感情をキャンバスにぶつけるなどという乱暴なことはせず、
謙虚に、誠実に絵画と向き合い、過去から現代、そして未来に向かって、与えられた使命を果たそうと筆を取っているように見えるのだ。



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今回の個展『歩く花嫁』でも、そのスタンスは変わらず、更に昨年発表された個展『窓と行進』から得られた感覚を深化させ、今までの「光」と「動」に、迫り上がっていく上部への「力」と、新たに横軸への「動的変化」が加わった。






また新たに、下部が潔く切り取られ、観るものに無限的な想像を膨らまさせてくれる作品も発表した。
これまでキャンバス内に納められていた青木の表現が、新たなフェーズに移行していると感じさせる作品だ。



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青木の中で積み上がっていく経験と知識や、研ぎ澄まされていく感覚、そしてその連続的な「時間」と「動き」と「光」をキャンバスに落とし込み、二次元と三次元を行き来させる試みは、彼独自の世界観であり、今回の個展を経て、今後、更に洗練されていくのではないだろうか。




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Paimio 403HallwayChair(139)




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Paimio 403HallwayChairは、1933年にパイミオサナトリウムのために設計されたArmChair51を一般販売用に脚貫の位置を上方部に変更した椅子で、座面が分離型と一体成形型の二種類存在します。



こちらの403は一体型で、初期の特徴でもある、ビスが見えないような意匠が施されているため、より一体性が生まれ、美しい曲線が際立っていると思います。



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さらに、座面裏には、Paimioの病室で実際に使われていたことを証明する番号が二種類(アラビア数字で3、ローマ数字ではⅧ)が確認できます。



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また剥げたPaimioカラーの塗装の下からはブラックの塗装が見られますが、これは長年の病院使用の中で、塗り替えられ、その際に再度番号が振られたものでは無いかと推測できます。※もしくは下地である可能性もあります



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以前、一度だけArmChair51のローマ数字を見たことがありますが、それは手書きでしたが、こちらの403の刻印は打刻のようで、年代によって変遷したものと思われます。









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桑田卓郎CUP(138)





最近の桑田卓郎のアート作品は、大型のものが主体となり、価格帯も高級車並み。




しかし、まだリーズナブルな価格帯で手に入れることのできるプロダクトでは 、
新たに“USE”シリーズを発表したり、また定番のCUPシリーズも随時販売され、手に入れることが可能です。




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僕は、そんなCUPシリーズの中でも、【タレ】と呼ばれる物が好きで、少しづつ集めているのですが、これが一つ一つ個性が異なりつつも不思議な統一感があり、コレクション心をそそるのです。



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アートとも言い切れない、プロダクトとも言えない、その中間を浮遊するような、それでいて軸がある、そんなプロダクトを生み出した桑田卓郎という才能を、身近に感じることのできる作品ではないでしょうか。
















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