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青木豊 個展 「親密さの諸階段」



先日、KOSAKU KANECHIKAで6度目となる青木豊の個展「親密さの諸階段」に伺った。
まず、初見としては、M・デュシャンの「階段を降りる裸体no2」から想起された去年の作品からの流れに加えて、大きな時間軸のズレや、色彩の変化が感じられた。


DSC_0322のコピー



特に青木自身が「色ではなく色彩として捉える事ができたことで、赤を使えるようになった」と話すように、今までの青木の作品にはないビビットな赤が使われるなど、新たな色彩が加わった作品群となっている。




さらに一際目を引くのは、今回初めての挑戦でもある200号を超える巨大な作品たちだ。この大きなキャンバスに対峙したことで、今までのサイズ感の作品への向き合い方も変わったという。


DSC_0325のコピー




また、明治以降の西洋的価値観に基づいた美術史が、日本の風土や歴史的な背景を抜きに始まってしまったのではないかと青木は感じ、もう一度、自分自身の眼差しと身体で捉え、再構築したいと考えているようだ。そして本展では、そこから派生する時間的な交錯と動き、さらには「蓄積」も表現しているという。




今回挑戦したの赤も、色彩としては、薄く柔らかな陽の光が、日々蓄積されることで濃度を深くしているとのことだ。


DSC_0321のコピー




さらに、スイスの建築家ペーター・ツムトアの「アトモスフェア」(空気感)からタイトルを引用した青木の意図は、周辺環境一つ一つの「親密な相互関係」を認識した結果、単体で重なる非連続なレイヤーではなく、折り畳まれるような連続性を持ったレイヤーで描いていると青木自身も話していることからも見てとれる。



この親密性は、光や影の関係性であったり、刻々と変化する自然環境や人工物であったり、そこに加わる人間自身の温度であったり、そういったものが複合的に接続、浸透し、空気感として心地よい美を生み出すのではないかと青木は感じているのようだ。




ふとそれが、以前、妻が、「綺麗は気が0(レイ)だから綺麗。逆に美しいは自然や人間の気によって生み出される」と、その違いを解釈していたことと重なった。




表現は違えこそ、青木が目指そうとしているのはこのような自然と人間との親密的な相互作用から生み出される「気の在る美」なのではないだろうか。
新たな試みとして去年からキャンバスの素地の余白を設けた作品を創作し始めたのも、そんな背景があるのかもしれない。




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Category : アート
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