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アルヴァ・アアルトの謎に迫る(後編)



前編は簡単にフィンランドの歴史と時代背景を述べたが、まずそれを元に、年譜で整理してみることから始めよう。


1941年前後〜 フィンガーレグの生産開始(Lレッグと並行?)


1942年?〜1946、7年 全家具の生産中止


1947、8年〜1950年? フィンガーレグの大量生産化


1950年前後〜  Lレッグ復活




DSC00297 のコピー




さて、僕がこのような仮説を立てるには、時代的背景以外にも、3つの根拠がある。



まずその一つ目は、ネジの形状だ。



フィンガーレグには2種類、「ぽこっと丸みをおび、分厚いが小振りなネジ」と、「やや平たく、薄めで、大きめなネジ」が使われている。(付けられている位置が違うという意味ではない)



そして30年代〜40年代前半と言われているものには、前者が、40年代後半〜50年代以降と言われているものには、後者がそれぞれ使われている。



詳しくは画像を参照にして頂きたい。



DSC00322 のコピー
【30年代〜40年代前半のネジ。丸みがあり小さめ】


DSC00329 のコピー
【40年代後半からのネジ。平たく少し大きめ】





ネジの形状というのは、ある意味、その古さを表しているので、一番のヒントとなる。



なぜならば素材と強度は、技術革新と関係があるからで、古い年代の物ほど、鉄の強度不足を補うために、丸みをおび、また厚くなり、新しいものほど、鉄の強度が増し、薄く、また平たくできるようになったと考えられるからだ。




さらに、フィンガーレグの中でも前者のネジのものは数が少なく、ほとんどは後者のネジであることから、ネジの形状の分岐点は、戦争の激化によって生産が止まった期間ではないか、そう推測できるのだ。




そうすると、中古市場に出回る数の比率の面からも、辻褄があう。




冬戦争後に作り始められたフィンガーレグには前者。継続戦争後に作られたものが後者というわけだ。




二つ目の根拠は、前編で述べたように、たった一年半の製造ではあり得ない数が中古市場に出回っているという点だ。




もしも1年半しか製造していなければ、相対的に相当希少になって、僕たちが手に入れる事などほぼ不可能だったはずだ。





DSC00309 のコピー





むしろ、現実的に希少なのは30年代と言われているものだ。(空爆など、戦争で失われたものも多くあったのだろう)




また逆に、このような時代背景にも関わらず、一般的に40年代と言われているようなLレッグがよく出てくることも、おかしな話であって、僕の推測では、そのほとんどがフィンガーレグ以降の、50年代の物ではないかと考えている。



言い換えれば、40年代のほぼ全てはフィンガーレグでしか生産されておらず(少量だが、LレッグとフィンガーレグのミックスとLレッグ単品のものが存在する)、また戦争での製造中断を挟み、トータルで4年〜5年程度の期間、生産されていたのではないかということだ。そうなれば、数の問題も合点がいく。



そして最後の根拠は、30年代(初期)にしかないと言われているNo65チェアのベース型座面に、フィンガーレグが付いてるものが発見されていることにある。(実物も確認したが、、残念ながら写真はない)




そうなると、フィンガーレグが一般的に言われているように、継続戦争後に作られただけではなく、30年代後半〜40年代前半にも作られていたという証拠となり、これもまた僕の推測と辻褄がぴたりと合う。




まあ、これらはあくまで完全な裏付けがない僕の推測に過ぎないので、賛否は出るだろうし、今後、新たな事実が出てくる可能性も否めないが、仮説としては相当面白いのではないだろうか。




今回、2回に渡って、かなりマニアックな話であったけど、これらの仮説が、アアルトの謎を解き明かし、また魅力を引き出すきっかけとなれば嬉しく思う。




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