ファビオ・ノヴェンブレのNEMO(90)
4年ほど前のミラノサローネで、driade社から発表されたファビオ・ノヴェンブレの新作に、僕は度肝を抜かれた。
「NEMO」と名付けられたそれは、圧倒的なボリューム感に、強烈な個性を放っていた。
ファビオはこの作品に人間の「陰」の部分を表現したという。
その彼の想像から生み出された「NEMO」は、もはやデザインの枠を超え、芸術というにふさわしかった。
これはぜひ欲しい、そう思い、すぐに調べてみたのだが、残念ながら、国内ではまだ販売ルートが無い。
しかし、手に入れたいという思いは膨らむばかり。
結局、代理店を通し、個人輸入をすることに決めたのだ。
数ヶ月後、自宅に届いたそれを観て、僕はその圧倒的な存在感に言葉を失った。
何より、観ていて気味が悪いし、夜になれば尚更その不気味さは増す。
しかし、そんな人を気味悪がらせる椅子などこのNEMOの他にあるだろうか。
岡本太郎の「芸術は美しくあってはならない」という言葉が、まさにこの椅子に当てはまっているようにも思えた。
もちろん、デザインという観点からは、決して褒められる物でもなく、多くの人々に支持されることもないだろう。
それでも、そういう世界観というものを作り出したNEMOはまさに我が家の顔であるし、これがあることで我が家の空間だな、とも思えるのだ。
現代の合理的な計算や設計では決して見えないものを、僕はこのNEMOを通して見た気がする。
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