さて、前編では、建築的に玄関を考えてみたのだけど、今回はインテリアとして玄関をどう考えているかについて話したいと思う。
まず、玄関インテリアで僕が考えた事は、シンプルさ。
あまりごちゃごちゃと物を置く事(よく、小物とかを置く人もいるけれど)はせず、生活の中で必要なアイテムだけに絞ることにしている。
そうすることで、必然的にアイテムが定まり、そこに力を注げるからだ。

そこで必要なものをあげると、帰宅時、鍵やコートを掛けるハンガーコートと、帽子や鞄を置ける棚。
これを我が家で二つ同時に叶えているのが、アアルトハンガーシェルフだ。

そしてもう一つが玄関照明。帰って来たときに、すぐに足元を照らしてくれるもので、シンプルなもの、そう考えたとき、僕の頭には、これまたアアルトのA110が思い浮かんだ。(この照明についてはいずれ詳しく書きます)
そして、その下には、靴を飾っておけるアアルトのスツール60。

このように我が家の玄関はすべてアアルトのデザインで統一したことで、シンプルな中にも調和とデザイン性、そして機能性も得る事ができた。
実用とデザインを兼ね揃えることは容易ではないけれど、シンプルに、そして絞って考える事で、それも可能になるのだと思う。
また、以前の記事、「オシャレな空間は一畳から」でも詳しく書いてあるけれど、普通、玄関は一坪ほど。
それだけに、その空間に対するコストも、最低限必要な物に絞る事で、より抑えることが可能になると思うし、それだけに力を注ぎ、オシャレにもできると僕は考えている。
そしてさらに、玄関は「家の顔」ということで、アアルトとは逆側に、ファビオ・ノヴェンブレの「NEMO」という顔の椅子を配置した。

いわゆる僕の遊び心というやつだ。

皆さんの参考になるかはさておき、我が家は、「シンプル&遊び」そんな玄関になっている。
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リビングはこうしたいだとか、寝室はこうがいいとか、生活空間については結構真剣に考えるのだけど、なぜか玄関は優先順位が低く、蔑ろにしがち。
実際、僕も玄関に関しては漠然としたイメージしか沸かず、どうしたものかと悩んだのだけど、やはり玄関は家の顔というべき、来客者が初めて接する場所なだけに、手を抜く事もできないと同時に、考えれば考えるほど、生活空間以上に、意匠的、空間的に難しさが浮き彫りになっていく。
例えば、下駄箱などの収納は必至なのだけど、それを付ける事で空間が狭くなり、また生活感も出てしまう.
また、リビングとの繋がり(連続性)も大事なポイントだ。玄関を入ってすぐにリビングというのも味気ないが、かといって薄暗く生活感のある狭い玄関スペースでは、リビングへの連続性も出なければ、来客者を出迎える場所としてふさわしくもない。
さらには内開きか外開きかの問題も出てくる。
来客者を出迎える場合、やはり外開きにはしづらいし、防犯上も外開きは決して良いとは言えない。かといって、内開きにすると、三和土(たたき)が狭くなり、日々の生活で使いづらくなる。

それらを悩んだ挙げ句、我が家ではまず、玄関扉を二重にすることにした。
一つ目の玄関扉は門扉も兼ね、内開きにして、来客者に対して失礼のないよう迎える体制を作ると同時に、万が一の侵入者に備えた。(内開きだと、内側から体重をかけ、抑えることができる)
その一つ目の玄関扉をくぐると、中庭が広がり、二つ目の玄関扉へと続く。

二つ目は内包空間になっているので、人の目は気にならない。
そこで採光も考え、ガラス張りにし、また来客者には、扉を開けた状態で迎えることができるので、空間上のデメリットになる内開きを避け、外開きにできた。
こうすることで、一つ目の扉で来客者を迎えつつ、二つ目の扉で玄関スペースを有効に活用することができるのだ。
さらに、一つ目の玄関扉を設けたおかげで、ファサードから玄関までに、ワンクッションがおかれ、リビングと直接繋がる二つ目の扉も、間接的に感じるようになった。

また、玄関扉の脇に床下収納を付け、そこに使用頻度の高い靴を収納することで、リビングとの空間的連続性を保ちつつ、生活感を抑える事も可能になった。
さて、次回はそんな我が家の玄関のインテリアについて話したいと思う。
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正直、インテリア好きとしては、家具=資産と考えるのには、やや抵抗もあります。
しかし、現実として良い家具ほど資産としての安定性があることも魅力の一つであることは否めません。
そもそも物とは、流動性のあるものです。
流行が来れば値は上がりますし、去れば下がります。そのときの需要と供給によって価格が決められるので、それは避けられません。
しかし、同時に、そういった流行(モード)を超えた本物があるのも事実です。なぜならば、そこに本物ならではの「信用」という物があるからです。

ちなみに、「お金」そのものも同じ信用構造で使われています。
当たり前ですが、紙幣を発行する国に信用が無ければ、価値は下がり、また安定もしません。
逆に、その信用が高ければ高いほど、価値(為替)は上がり、安定もします。
このように、家具もまた、「信用」によって、その価値の安定性が決まると考えると、各国同士の為替や、金相場のように、一つの価値(信用)基準になりうるというわけです。
さて、家具の場合は、その信用というのは、どういったものに付くのでしょうか。
それは一言で云えば「本物」であるだろうという「信憑性」から来ます。

この信憑性とは、基本的には「過去」の判断に委ねられています。
例えば、日々多くの新しいデザインが氾濫していても、数十年間変わらず人気のある家具というのは、本物だと断言できないにせよ、「おそらく本物であろう」という信憑性があるというわけです。
そして、その年月が経てば経つほど、その信憑性は増していきます。
僕がいつも紹介するアルヴァ・アアルトの家具なども、およそ80年間の年月に傷つけられぬ強靱性を持っているからこそ、本物としての信憑性があり、安定した価値(信用)に繋がっているというわけです。

しかし、このように家具を安定資産と考える日本人は残念ながらほとんどいません。
戦後日本に入り込んだ革新主義(イノベーション至上主義)というべき、「新たな物に価値を置き」、その「NWE」が消えれば、新たなNWEを追い求める、言い換えれば、過去を切り離し、瞬間瞬間を繰り返してきたことで、正しい価値判断ができなくなってしまったのです。
まさに、これこそ革新主義の弊害なのですが、未だ日本人は、その弊害に気づかず、本物かどうかの信憑性の薄い、新商品に群がり続けています。
もちろん、瞬間(NWE)を見る事が全て悪いとは言いませんし、過去ばかりを気にしていては駄目だとも思います。
しかし、哲学者の西田幾多郎が、「我々は日常時々刻々に瞬間に接して居ると考へて居る、
併しその実、我々はいつも唯、過去に接して居るのである、
瞬間に接して居るのではない。」
と述べたように、あくまでその判断の多くは過去に委ねざるを得ないのです。
そこを理解すれば、きっと本物の家具を探し出すことができるでしょうし、よほどの事が無い限り、資産価値を失うことは無いでしょう。(むしろ価値は上がっていくことの方が自然です)
「資産として家具を見る」それも本物を知る取っ掛かりとしては、ありなのかもしれませんね。
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アルヴァ・アアルトのデザインはシンプルでありながら、バリエーションが豊富な事でも知られている。
チェアーにしてもNO69から派生したバージョンも数多く存在し、さらにデスクやテーブル、シェルフ、チェスト、照明と多岐に渡る。

今回は、そんなバージョンの中でも、色に注目したいと思う。
アアルトの塗装系は、基本、リノリウムとラミネートに分類される。
リノリウムは、自然素材で造られた塗料で、アアルトの場合、ラス(網)を張った後、数回に分けて塗装に厚みを加えている。
自然素材の味わいが愉しめる一方で、汚れや水には弱く、輪染みも付きやすいので、コースターや、ランチョマットなどが必要となる。
また、ラミネートは石油系で、アアルトはそこに塗料を練り込んで造られている。そのため、コーティングのような役割もあり、汚れや水にも強い。
しかし、一方で味わいという点においては、残念ながらリノリウムよりは劣る。
さて、今回紹介するのは、そんなリノリウムのベージュのデスクだ。

まずはそのサイズが1000×500と珍しい。また、ベージュというのも、イエロー、グリーンと並び、非常に珍しい色だ。
どうやら、当時は自然塗料なだけに、それらの色の配合や発色が難しかったのが、生産数の少ない要因の一つのようだが、今となっては、それがコレクター心をくすぐっている。

※写真ではホワイトにも見えるが・・・
もちろん、この三色はデスクに限って珍しいわけではなく、stool60など、リノリウム加工されたアアルトの家具、全般的にそのような傾向にある。
色、素材、年代や育ちなど、アアルトの魅力は、本当に尽きる事を知らない。
それ故に、一度、魅力に気づくと、すぐに虜になってしまう人が多いのだろう。
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