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design papaカーツの暮らしのいろは |

クライテリオン(基準)の大切さ



何か物を選ぶとき、人は必ず、何かしらを基準に選んでいると思います。



その基準は一般的に、自身が過去に観てきたものと、お金(値段)であることがほとんどであると思います。



もちろん、この二点の基準は相互関係をもっていますので、完全にどちらか、ということではないのでしょう。



また例え感覚的であっても、それは過去の自身の経験などから導きだされているのであって、それもまた無意識下における基準があるのです。





ということは、必然的に、その基準自体をどう設定するのか、というのが、物を選ぶ上で、最も大事な要素になると言わざるを得ません。




例えば、このアイノ・アアルトのカルフラのグラス。現在の相場で言えば12000円〜15000円ほどですが、それを高いと感じるのか、安いと感じるかは、当然、今までの経験を元にした基準から判断することになります。





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仮に、今まで100円均一でグラスを買っていた人にとってみれば、それは理解できない値段でしょうし、逆に有名作家さんの作ったグラスを手にしている人にとってみれば、さほど高くは感じないでしょう。



もちろん、その前提において、そのもの自体の文脈というものも大事な要素でしょう。





このカルフラも、1935年〜38年と製造年数が極端に短く、また80年という年月とガラスの耐久性などを考慮すれば、希少性はかなり高いと言えますし、アイノ・アアルトの歴史、文脈を学ぶことで価値を知ることもできます。




もちろん、文脈があり、希少性が高いからといって選択すべきだ、というわけではありませんが、それもまた基準になるということです。



結局、すべてにおいての選択は、このクライテリオン(基準)に依存せざるを得ないわけです。



裏を返せば、この基準を高めることが、良い空間、美しい空間を作る上で、欠かせない要素ということになるのでしょう。




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イルマリ・タピオヴァーラ、ドムスチェアの魅力




アルヴァ・アアルトの陰に隠れ、あまり陽の目をみることの無いデザイナーである、イルマリ・タピオヴァーラですが、そのデザイン力は、世界のトップデザイナーにもひけを取らない素晴らしいものばかりです。



特に僕が好きなのは、1947年、ヘルシンキの学生会館、ドムスアカデミーのためにデザインされたドムスチェア。




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長時間の勉強にも耐えうる座り心地と、美しいフォルムは、プライウッドチェアの最高峰の一つと言っても過言ではないかもしれません。




今回の店舗でも、このドムスチェアのツートン(ビンテージ)をセット面のカットチェアに使用しております。




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実はこのドムスチェアのツートンは、ビンテージですと、フィンランドの現地でもなかなかお目にかからないレアなイス。




オープンまでに、出てこなければ、現行品で、妥協してしまう所でしたが、運良く3脚揃えることが出来たのです。



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皆様もご来店の際には、ちょっと着目していただけたらと思います。



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デザインを超えた世界?





主に、デザイナーズチェアと呼ばれるもののほとんどが、極めてデザイン的に完成されたもの、言い換えれば、「付け入る隙がない」ものばかりです。




例えばコルビジェのLCシリーズや、ヤコブセンのセブンチェアなど、トップデザイナーになればなるほど、その隙を感じるものはありません。




しかしながら、アルヴァ・アアルトのそれは、前記のデザイナーとは異なり、そのデザインに隙(余白とも言えますが)を感じるのです。




その隙はアアルトが意図して出したものか、はたまた偶然の産物なのか、(個人的には意図していたと確信していますが)




そこは歴史のミステリーではありますが、その隙によって生み出されたものは、「歴史」「文脈」がデザインに入り込む余地を与え、結果として、デザインを超えた世界へと誘ったというのは、事実であると思います。




DSC09763 のコピー





ちなみに、こちらのスタッキングされたstool60(すべて50年代)は、すべてレグまで同じ色で塗られ、さらに、スタッキング時にグラデーションとなるようにしたものです。




もちろん、当時にこのようなグラデーションが完成されていたわけではなく、snorkの小山氏によって、長い時間をかけ、意図して集められたものです。



この、明確なコンセプトのもとにこれが出来上がっているという点に、僕は注目しました。




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これによって生み出されたものは、もはやデザインだけでは片付けられない世界、いうならば、デザインを超えた世界とでも言いましょうか、芸術の域に達しているのではないか、そうとすら感じたのです。



それももちろん、アアルトが与えた隙によるものであることは間違いなく、アアルトのデザインだからこそ、なし得たものなのです。



そんなデザインを超えた世界(未来)が、当時のアアルトの目には見えていたのでしょうか、それまた歴史のミステリーではありますが、大変興味深く、改めてアアルトの深さというものに触れた気がしました。





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どこをとっても、、



空間の完成度をかんがえたとき、僕は必ず写真を撮ってみます。


なぜならば、写真は様々な構図の中で、どの構図が一番美しく見えるか、というのを探す作業を必ずしますので、その過程において、逆に、どの構図であると美しく見えないか、というのも同時に発見できるからです。




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当然、美しい家具や空間も、基本、どの角度で撮っても、それなりに良い写真が撮れますし、逆に、そうでないものは、美しく見える構図は限定的になってしまうのです。(むしろ、美しく撮れるポイントがないものが多いかも)



ということで、今回の空間を改めてカメラ片手に撮ってみましたが、以前の店舗と比べ物にならないほど、多くの美しく見えるフォトポイントを発見することができました。




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それは同時に空間の完成度が以前に増して上がったということなのでしょう。



まだまだ完全に満足した空間ではありませんが、日々、その理想に向かって考えていければな、と思います。






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マジックアワー



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午後6時をすぎると、辺りがうっすら紺青色に染まり始め、白いモルタルの壁とのコントラストがとても美しくなります。



ゆったりと時間が流れてく気がして、ついつい、のんびり仕事をしてしまい、帰りが遅くなることもしばしば。



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慌ただしい世界から隔絶された感覚をもてる空間に改めて、感慨を覚えました。






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