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「家具はただの道具なのか?」





人間が使うもの、それはすなわち「道具」という概念は確かにその通りで、それは家具や物に関わらず、「言語」においても道具であることは間違いない事実でしょう。




しかし、ここでその「道具」という概念についての解釈というものは、議論すべき重要な題材であると僕は思います。





言語(言葉)もそうですが、誰が、どのような場面で使うかによって、その意味というものが大きく変わるものです。




例えば、20歳の若者が、「最後は愛ですね」と言うのと、80歳の老夫婦が「最後は愛ですね」と言うのでは、同じ言葉(ワード)でも、全く意味の異なるものです。




それは主体である僕らの精神や心、すなわち主観性や、(人生)経験というものが言葉には内在するからであり、完全な客観(ただの道具)としてだけが言語ではない、という証明でもあります。




このように言語がただの道具ではなく、それぞれの主体によって異なるのだということを前提とすれば、家具などの「物」も、客観的な「道具」としてだけではなく、それぞれに「心」や「精神」が内在しているとも言えます。




DSC02991 のコピー






家具であれば、その作り手の想いや、使い手の癖、家族構成、(例えば、座る人の癖や、子供のいたずらの痕跡、歴史)そういったものが「物」には含まれるわけです。




また、継承という意味においても、以前の持ち主から、新たな持ち主へ渡ったとき、それは先ほど述べたような「心」の一部を、「物」を介して引き受ける、ということにもなります。




このように、家具を介した「心」のやり取りとでも言いましょうか、そういったことを無視して、ただの客観的な物として家具を捉えるのであれば、それほど虚しいものはないのではないか、と僕は思います。




しかし、残念ながら近代化は、物から主観性(心)を奪い、合理性や客観性を重視しがちです。
「安ければいい」「壊れれば捨て、新しいものを買えばいい」そういった考え方では、物との希薄な関係性しか築けないのではないかと思います。





長く使う、長く使いたい、いつまでも大事に使いたい、丁寧に使いたい、次の代に受け継がせたい、
このように人と物とが心を通わせるような、そんな付き合い方が出来れば、僕は理想だな、と思っています。





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物の価値とは何か?




物を選ぶ時、または作り手や売り手にとって、最も大事なのは、「価値」をどう判断するか、だと僕は思います。


それは買い手の立場であれば、自分が想像(理解)するよりも安い値段(価値)で購入したいでしょうし、逆に、作り手や売り手は、自分の思う価値か、それ以上で売りたいものです。


その買い手と作り手、売り手の根本的なギャップが埋まったときに、両者が物を介して結びつくのではないでしょうか。



では、その価値は、どう決められるのでしょうか。

・素材
・手間(時間)
・技術
・感性(センス)
・ネームバリュー(ブランドも含め)
・歴史(経年変化や系譜、ストーリー)


おそらく、ほとんどが上記の中で判断されると思います。


しかし、この中で、素材のようにわかりやすい価値もあれば、所見ではわかりにくいものもあります。


例えば、感性(センス)は人それぞれといってしまえば終わりですし、作り手がどれだけ手間を掛けようが、優れた技術を用いようが、買い手がそれを理解できなければ、そこに価値を見出すこともできません。



もちろん、それを伝えるという努力は、当然、作り手、売り手には必要ですし、買い手もそれを理解する努力は必要だと思うのです。



双方にその努力が無ければ、市場原理として、買い手はただ安く、作り手、売り手も売れなければ安く、という価値を下げる行為をするだけに終止してしまうわけです。



話は若干、逸れますが、
先日、「花束みたいな恋をした」という映画を観に行きました。


その映画の中で、主人公の麦君(若手イラストレーター)が、自分の書いたイラストを1枚1000円から、3枚1000円に値切られるシーンが出てきました。



そこで麦君は初め、その値段で受けてしまうのですが、次は「話が違う」と拒否します。



しかし、買い手は「なら大丈夫です」と麦君のイラストを買うのを辞めてしまうのです。



結果、麦君はイラストレーターとして食べて行く事ができずに、普通の会社へ就職し、イラストレーターを諦めてしまいます。



ここで僕は麦君の大きな過ちに気づきました。それは最初の価格設定です。



もしも麦君が、最初に1枚30万円で売っていたとしたらどうでしょうか?



おそらく売れないでしょう。



しかし、そこで麦君には、そのイラストが売れる値段まで価値を落とすのか、それとも、自分の書くイラスト自体を30万円の価値にする努力をするのかの、2つの選択肢が出てきます。



前者の結果は、当然、映画の内容と同じになるでしょう。



しかし、後者は、努力次第、才能次第ではありますが、いずれ30万以上で売れる可能性が出てくるのです。


要するに、価値は自分次第であり、上げたり下げたり出来てしまうということなのです。



今、売れているデザイナー、イラストレーターや現代アーティストの多くは、決して自分の価値を下げるようなことはしていません。



むしろ、いかに価値付けできるかを考えて、制作に取り組んでいると思いますし、売り手もその作り手の思いを理解し、それを伝える努力をしているものです。




そして、そのような努力や技術、才能や感性によって生み出された価値は、単なる物質的な、それこそ「素材だけの価値」を超えて、人々を豊かにして行くものへと変わるのだと思います。




また、そういった価値を理解できるようになれば、今までと違った視点で、良い「もの」に巡り会うこともできるのではないでしょうか。






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子孫に何も残せない人生は虚しい?




なぜ人は「物」に執着するのでしょうか?


なぜ人は「お金」に執着するのでしょうか?




思想的にそれは、唯物論などと言われていますが、人には何か目に見えるものでなければ不安になってしまう、という本能的な特性があるように思えます。



しかしながら、人は、いつか消えてなくなります。



当然、その人が所有してきた目に見える「物」や「金」もその人自身からみれば、消滅してしまうでしょうし、実際、一般的には故人が未来に残せる「物」など極僅かで、相続できるのは不動産やお金くらいなものでしょうか。



ただ、なんだかそれって、少し虚しい気もしますよね。



DSC06334 のコピー




本来、人は現在だけを生きているわけではなく、過去と未来を繋ぐために生きているという側面もあると思うのです。





継承は成功の語源であると、以前書きましたが、まさにその過去から、現在を通じ未来へと継承していくことが、最も高貴な生き方ではないか、と僕自身は考えています。





故に、それは単なる物質的なものだけに捉われず、目に見えぬもの(唯心)や精神的(観念)なものもそれらに内包されるべきだと思うのです。






僕は常々、家具は孫の代まで残すつもりで選んでいると言っています。※もちろん、中には遊び心で選ぶものもありますが。笑






その真意は、単に目に見える資産価値として残したい、というだけではなく、世代を超えた良いものを選びたい、そして、そういった本物には、様々な意図が内在し、さらにはセンスや思想までも未来に継承できると考えているからなのです。



唯物だけに捉われず、総合的に物事を判断する、というのは家具だけではなく、人生そのものにも言えていることだと思いますが。。。。







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子の日の牛刀(134)



今回は久々にキッチン用品。


以前までウォシュトフの包丁を愛用していたのですが、先端が曲がってしまい、やむを得ず代わりの包丁を探していたところ、行きつけの割烹料理屋のご主人からオススメ頂き、「子の日」さんの牛刀を購入させていただきました。



DSC06315 のコピー





デザイン的には、一体型で、いたってシンプルだったウォシュトフの包丁に比べると、和のテイストが加わったデザインですが、これはこれで美しい。




そして切れ味ですが、文句の付けどころが無く、とにかく切れる!



早速、里芋を剥いていて指を切りました、、、、、亡



毎日使うもの。それもずっと使うものであるがゆえに、実用性と美しさ、そして何より、プロが認め、毎日使っているという実績はとても大事な選択要素だと思います。



これからはこれが僕の相棒。長い付き合いになるかと思いますが、よろしくお願いしますという感じですね。笑



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謹賀新年2021





あけましておめでとうございます。



kinngashinnen2021 のコピー





昨年は、様々な人との出会い、物との出会いができ、個人的には充実した一年となりました。



以前、イチロー氏が、「お金はどう稼ぐかより、どう使うかが大事」とおっしゃっていましたが、改めてその言葉の意味というものを理解することが出来たような気がします。



また、人との出会い、付き合いも、自分を成長させる、とても大きな要因であり、そういったものを今後も大事にしていきたいと思っています。




昨年はコロナ禍で様々な制約があり、不自由な年でしたが、今年は皆様が、普段通りに生活できることを切に願っております。




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